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インディカー:女性スタッフが現場をけん引するファイアストン・レーシング
女性スタッフが現場をけん引するファイアストンレーシング(こちら GAORA SPORTS INDYCAR 実況室)
インディカー・シリーズでタイヤを供給するファイアストン・レーシング(ブリヂストン・アメリカズ、アメリカ・ブリヂストン、米国ブリヂストン)の現場は女性スタッフ達がけん引しています。
本部の管理職であるチーフマーケティングオフィサーのサラ・コーレア、現場を担当するアメリカブリヂストン・モータースポーツ部ディレクターのリサ・ボッグス(上写真右)、レースタイヤエンジニアリングディレクターのキャラ・クリストリック(上写真左)の3人で構成されています。
以前はチームペンスキーでPRを担当していたリサ・ボックスは「これまでもパドックでは女性が働いていました。当時はPRや広報などを担当する人がほとんどでしたが、現在は担当役職の幅は当時よりもかなり広がり、そればかりではなく重要な役職が任されるようになりました。今はインディカーの組織や各チームにおいても女性が関与していない仕事や役割がないほどの状況です。」と女性スタッフの活躍の場に大きな変化があったことを述べています。
コーレアはナッシュビルにあるアメリカブリヂストンの本社に勤務。ボッグスとクリストリックはレース現場の最前線に立ち、インディカーシリーズへ唯一タイヤを供給する重要なパートナーサプライヤーとしてインディカーとの強力な体制のもとで活躍を見せています。
クリストリックはオハイオ州アクロンに拠点を置くファイアストンレーシングに所属しエンジニアリングと製造部門の責任者を担当。ボッグスはナッシュビルの本社所属で戦略、マーケティングとコミュニケーション、予算、運用管理など、ファイアストンレーシングのインディカープログラムの一切のマネージメントを担当しています。
ボッグスの前任で、2013年に退任したアル・スパイアーは技術者としての職歴がありましたが、後任の職に就いてから5月で10年目となるリサ・ボッグスは全く別の職歴を持ちます。
オハイオ州クリーブランド生まれのボッグスの両親はインディ500の大ファンで、家族で毎年観戦するのが恒例行事となっていました。ボッグスは大学卒業後にシカゴに移って広告代理店に入社。その仕事のクライアントの1つは、チームペンスキーをサポートする、マルボロで有名なフィリップモリス社でした。ボッグスは偶然にも1994年にミシガンインターナショナルスピードウェイでのインディカーレースに担当者として仕事で出張。そのレースでチームペンスキーのドライバーの優勝は無かったものの、その年のインディ500ではチームペンスキーのアル・アンサーJr.が優勝した他 シーズン11勝を挙げました。
ボッグスの、この時の経験は彼女の人生の転機となりました。彼女はチームペンスキーで8年間PRを担当した後に、スポーツ関係の代理店で7年間働き、2013年にアル・スパイヤーと入れ替わるようにアメリカブリヂストンに入社。入社後はまずはタイヤ業界全般のことを学んだほか、合わせてレースへのタイヤ供給に関する技術面を学びました。
「ブリヂストンにはトップクラスのエンジニアリングチームがあって、自分のような異業種からの人間に対して非常にオープンで協力的で、自分はチームの一員となるべく、非常に多くのことを学ぶことができました。ブリヂストンはそれまでの製造業としての企業というだけではなく、モータースポーツなどのプラットフォームを通じてマーケティングとPR、ブランド構築についても大きな変化があったことを学びました」とボッグスは述べています。
「私たちは、それぞれプログラムの全体について話すことができます。自分は様々なタイヤのスペックやテスト結果、持続可能性の重要性について理解し、キャラ・クリストリックは技術面のみならず様々な企画や計画や、ブリヂストンがモータースポーツに参加する意義などに関してもしっかりと理解しています。 私たち全員が1つのチームであって、所属や役職に関係なくお互いをサポートすることが重要だと理解しています」とボッグスは組織全体が合理的に運用されていることを説明。
運用管理部門を率いるボッグスと技術部門をけん引するクリストリックは、垣根無くお互いに理解協力し合うことで、それぞれの現場担当での相乗効果を高めています。
我々が現場でファイアストンタイヤを取材する時にもリサ(ボッグス)とキャラ(クリストリック)の二人にはいつも親切に対応してもらっています。
テーマ : Indy 500 / IndyCar 2023 - ジャンル : 車・バイク
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